日本の「虚淵玄×佐久間結衣『サンダーボルト・ファンタジー』コミカライズ開幕直前対談」を見た台湾人の反応

ニトロプラスの虚淵玄原案、佐久間結衣作画の『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』コミカライズが連載開始する直前に公開された二人の対談の一部が台湾でも紹介されていました。台湾布袋劇を見た日本人の反応が楽しみな台湾人の反応をまとめました。
虚淵玄×佐久間結衣『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』コミカライズ開幕対談
虚淵玄さんが原案、脚本、総監修を担当する台湾伝統芸術布袋劇の新作『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』は、放送以来その素晴らしい出来で日本でも話題になっており、わたしも心から感動しています。台湾でも、我々の伝統芸術が日本の二次元文化と交わってどんな変化をするのか、またキャラを容赦なく殺すことで有名な虚淵さんの作風が布袋劇に合うかなどといった議論が起こっています。本編以外で話題なのは、佐久間結衣先生によるコミカライズ。その連載開始前に、虚淵さんと佐久間先生が対談を行い、なぜ布袋劇を作ることになったのかや撮影時の裏話などが明かされました。
佐久間結衣先生は『コンプレックス・エイジ』で第63回ちばてつや賞に入選しました。
わたしも感情表現が細かいこの短編が好きです。『東離劍遊紀』のコミカライズも期待できるはず!
コミカライズ版は7月21日発売の『モーニング』『週刊Dモーニング』34号から連載が始まります。
○対談を前に緊張する佐久間先生
○『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』はどのように企画が始まったのか
虚淵:台湾のアニメイベントにゲストで呼ばれたときに、たまたま今回タッグを組んだ布袋劇の制作会社さん・“霹靂社”の博覧会を見る機会があって。そこで人形を飾り、映像を流していたんです。で、面白半分で覗いてみたら、すっかり布袋劇の世界に魅せられてしまって。「これ、何で日本人は知らないの?」って驚いたんです。その展示は、台湾における布袋劇の人気が全部わかる博覧会だったんですけど、これだけのジャンルを築いているコンテンツが、日本でまったく紹介されてないのは、ちょっとありえないなって思って。まあ、実際は10年程前に一度、日本にも映画という形で入ってきてはいるのですけど。台湾ではこれをテレビシリーズで30年ぐらい、会社が自ら放送局を持ってやっているくらい、すさまじい人気を誇るジャンルなんですよね。
○伝統的かつ現代的なコンテンツ
虚淵:もともと伝統的なコンテンツではあるんですけど、それをテレビに持ってきたときに、霹靂社さんがCGやSFXを加えながら進化させていって。それで今の人気に至っているんですよね。だから、伝統芸能でありながら、その時代その時代の新しいものを取り入れていく貪欲なコンテンツでもあるんです。
○日本の人形浄瑠璃とは違う
虚淵:浄瑠璃と比べると、かなりロックですよね(笑)。それこそ、海外の脚本ライターを起用するなんて、日本の浄瑠璃ならありえないじゃないですか。たとえば、アメコミの作家が、「浄瑠璃、素晴らしい! 私に新作を書かせてください!」って言っても、それはちょっと無理ですよね。そこで「面白そうだから、ちょっとやってみようか?」ってなるのが、布袋劇の素晴らしいところなんです。
○人形劇のコミカライズに面食らう
佐久間:面は食らいました(笑)。私のなかにある人形劇のイメージは、NHKでやっている『ざわざわ森のがんこちゃん』みたいな感じというか、口がパクパクして、ひもが付いているようなイメージだったので。だから、実際の映像を観させてもらったときに、「えっ、こんなに動くのか!」って、本当に驚きました。
虚淵:僕も、初めて観たときには、そのスピード感に愕然としましたよ(笑)。
○霹靂布袋劇から受けた衝撃
虚淵:人形たちの造形の美しさもさることながら、動きの生々しさに衝撃を受けましたね。アニメは特にデジタルが主流なので、アナログでここまでできるんだっていう感動が、とにかく強烈でした。
○『東離劍遊紀』のコア
虚淵:やっぱりこの作品のコアのコアは、“活劇”というところに尽きると思うんですよね。日本の人形劇のイメージって、先ほど佐久間さんが言っていたように、どこかファミリー向けのイメージがあるというか、子どもでも楽しめるようなものっていうベクトルに行きがちですけど、霹靂社の人形劇は、とにかく容赦ないアクションと描写があって……。
○スタント用人形の顔はマジックで描いてある
佐久間:(笑)。でも、本当に人形に対して容赦ないですよね。泥がはねたり、雨でビシャビシャになったりして。
虚淵:でも、あの人形たちは、まだ優遇されているほうですよ。釣り竿の先につけて振り回される、スタント用の人形たちは、もっとヒドいことになっていますから(笑)。ものすごいスピンしながら空を飛んでいくような人形は、よくよく見ると、顔がマジックで書いてあったりするんですよ。
佐久間:ああ……それは何か切ない(笑)。
○人形劇を漫画にする難しさ
佐久間:いちばん難しかったのは、どこからどこまでを描けばいいのかっていうことですね。漫画のワンシーンのなかに、どこを抜粋して落とし込めばいいのか。漫画は音が出せないので、的確にシーンを選ばないとカッコよくならないんです。あと、実際は人形なので、表情がないんです。その分こちらの自由が利くんですけど、どんな表情がカッコいいのかっていうことを考え出すと、もう頭がいっぱいになって……。
佐久間:人形の場合は、表情がない分、手や指の動き、見得を切る部分で、いろんな感情やカッコ良さを表現していると思うんですけど、それをいかに漫画のなかでカッコよく表現するか。それがすごく難しいところであり、また楽しいところでもあって。すべてが見えない分、いろいろ想像の自由が利くところが、描いていていちばん楽しい部分です。
ところで「日本でネット民が『殤不患』を『娼婦館』と書いているという記事」を見てから、もうその字しか思い浮かびませんw
台湾人の反応
- 日本の価値観では伝統文化は伝統文化のまま新しいものを加えたりしない。歌舞伎や人形浄瑠璃のようなものから古い建築に至るまで古いまま保存しようと努める。
- 虚淵がキャラを殺す?
霹靂布袋劇もキャラ殺しまくりどころか、死んだキャラが復活して、また死んだりするしw
脚本家が死ね死ね団だから、カップルは安心していられないしな…。 - 霹靂が虚淵に依頼したときに許諾しなかったら土下座したんだろうか
- これは虚淵サイドから霹靂に依頼したんだが…
脚本だけじゃなく総監修もやってるし… - >アメコミの作家が、「浄瑠璃、素晴らしい! 私に新作を書かせてください!」って言っても、それはちょっと無理ですよね。そこで「面白そうだから、ちょっとやってみようか?」ってなるのが、布袋劇の素晴らしいところなんです。
って言うからには、
虚淵のほうから頼んだんじゃ?
- これは虚淵サイドから霹靂に依頼したんだが…
- 日本人が人形浄瑠璃とは全く違う布袋劇を見てどう思ったのか知りたい
- 霹靂布袋劇のキャラ死亡率は87%、虚淵作品に負けてないw

12 件のコメントがあります
ブレスレイターは?
台湾サイドも虚ブチ探してて
ブッチャーも台湾の布袋劇凄いな
言ってた
うまくかみ合ってできたのがコレって聞いたけど
事前特番でそう言っていたね。
あいかわらずブッチーや○ざ顔負けやな
龍が如くに出演してほしいわ
>日本の価値観では伝統文化は伝統文化のまま新しいものを加えたりしない。歌舞伎や人形浄瑠璃のようなものから古い建築に至るまで古いまま保存しようと努める。
いやいや意外とそんなことないんですよ
歌舞伎でワンピースとかやっちゃうし
新しい文化が必ずしも悪ではないからね。
取り入れたり排除しながら維持して行けば良いだけの話。
この絵じゃ読む気にならんな
だねー
描いている方には申し訳ないけど、コミック乱に出てくるような厳つい男が描ける人が良かったなあ
個人的には耽美系かなあ、岡野 玲子の凜雪鴉とか見たいわ
この人形劇は結構見られる作りで驚いたね
人形劇三国志みたいなの想像してたから意外だった
これ結構面白いぞ
人形劇なんてまともに見たのは「ひょっこりひょうたん島」とか
「がんこちゃん」くらいだったけど
アニメみたいにめっちゃ動くし、指の動きとか細かいし、
昔の時代劇の勧善懲悪っぽいのが普通に面白い
この人の漫画、「コンプレックスエイジ」はそこそこ面白かったぜ
良い年してコスプレを趣味にする女性の葛藤みたいな話だった